奥能登 珠洲の御膳を繋ぐ
2025年9月 珠洲を訪問
珠洲市の北山地区は、初夏には蛍の名所となる日本の原風景のような 里山です。

2024年元旦の震災で、山や道路が崩れ、多くの家屋が被害 を受け、水道・電気は復旧しないままでした。


北山地区で代々暮してきた向さんご夫妻は「奥能登国際芸術祭」での アーティストのサポートや、蛍の保護など、地域活動に熱心に取組んで きました。
震災後、避難先の金沢から週に数回、農地の手入れと解体家 屋の片づけに通っていましたが、9月の豪雨災害により、自宅に近づく ことも困難となってしまいました。
向家で100年以上、祭りのときに使われてきた朱塗りの膳椀30組を手放 さざるを得なくなった漆器の仕分け、洗浄に行って参りました。

9月の能登も酷暑。文字通り汗びっしょりになりながらの作業です。

次の使い手を探して支援に繋げるため、こちらの品物を預かり東京へ持ち帰ります。
能登のひとつの漆文化が、そして芸術祭のサポートや地域活動にも熱心だったこの農家のご夫妻が、また新しい形で次の物語を紡いでいけるよう、一緒に応援してくれる仲間ができますように。
