檜原村訪問

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東京都の西の端、檜原村(ひのはらむら)にウルシの木があるという情報を聞きつけて訪問してきました。

島しょ部を除くと東京で唯一の村である檜原村は、人口は約2,300人、面積は約105.4㎢。
参考までに、FEEL Jのオフィスがある東京都中央区は人口は143,000人、面積は10.2㎢。
つまり、人口は中央区の63分の1、面積は10倍・・・!
いわゆる「東京」のイメージとは真逆の、森の緑と川の清流が心地よい地域です。

株式会社浄法寺漆産業の松沢さんに声をかけていただき、一緒に檜原村へ向かいました。
情報をくださったのは「ひのはら紅茶」の生産者、戸田雅子さん。
戸田さんは都心で高校の先生をされていましたが、檜原村の豊かな自然に魅せられて移住。まもなく、村内に点在する放棄された茶畑に着目し、茶畑の整備と紅茶の生産を始められました。
ウルシの木があったのは戸田さんのご自宅兼紅茶工房に隣接する茶畑の一角。

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立派な木でした。もう漆が掻けそうです!
だれがいつ植えたのかは今や不明。

戸田さんに、地元紙に寄稿された小さなエッセイを見せていただきました。
それによると、今は杉林や竹林になっているところに戦前まではウルシ畑があって、漆掻き職人が来ていたのだそうです。
また、昼食をいただいたカフェ「せせらぎ」のマスターには、すぐ下を流れる川沿いにウルシの木が生えていたと伺いました。
今後も探していくと、村内にはもっともっとウルシの木が残っているかもしれません。

ウルシの木を植えたいとお考えの、地元の宮大工さんにもお会いしました。
お仕事柄、現代の漆の危機的状況をよく御存じで、後世に漆を残すためにご自身が所有する山にウルシの木を植えたいとのこと。
植栽予定地を見せていただきました。

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そこはまさにいま、杉が伐採されている最中で、今後ハイキング道を作り、道沿いには紅葉の美しい木々を植え、人が入っていかない奥のところにはウルシを植える予定です。
ウルシも紅葉しますから、秋には彩りを添えてくれることでしょう。
楽観はできませんが、遊歩道の周囲であれば定期的な手入れも可能だと思います。
ただし、15年経って漆掻きができるころ、掻き子の人手が育っているかも気になるところです。
ウルシを植えたい人や地域のサポートをしていかなくては。
Act.CSUとしても取り組まなくてはいけないことが山積み!

檜原村の広い面積の9割以上を占めるのが森林。
主要産業はやはり林業。
といっても、多くの日本の森林地域と同様に、国産材の需要の減少とともに産業が縮小し、人口も昭和40年ごろから年々減り続けています。
空家、高齢化、害獣など、多くの過疎地域が抱えるのと同様の問題が山積していますが、
一方で地方の山林エリアと雰囲気が異なるのは大都市圏が近いからでしょう、道沿いにはキャンプ場やカフェなど素敵なスポットがたくさん。
カフェめぐりをしたくなりましたが、オフシーズンだったのでほとんどがクローズでした。

近隣にはトレイルランニング愛好者も来ていますし、オフシーズンの楽しみも増えるといいなと思ってしまいます。
というのも、私自身がすっかり檜原村を気に入ってしまいましたので。ポジティブなエネルギーを感じるのです。

ウルシの木があったこと、素敵なカフェがあったこと、美しい森と川があったこと、はもちろん魅力なのですが、やはり一番は人ですね。それがポジティブなエネルギーの源。月並みな表現ですが、本心です。

戸田雅子さんは一人で紅茶づくりを始めてしまうほどのバイタリティーの持ち主。
宮大工さんの山のハイキング道敷設は、村の有志の方々による取組。
村役場にお邪魔して印象に残ったのは、役場の皆さんが口々に、ふらりと訪れた私たちにとても明るく大きな声で「おはようございます!」「こんにちは!」と声をかけてくださったこと。なに、そんなこと?と思われるかもしれませんが、とても心に残るのです。
仕事で各地の役所役場を訪問する機会の多いなか、こんなに雰囲気の明るい役場は初めてでした。
ユーモアとアイデア溢れる明るいお人柄の村長さんにもご挨拶させていただきました。

漆はもちろんのこと、ひのはら紅茶も興味深いですし、また近いうちに再訪すると思います。

無農薬・手摘みの「ひのはら紅茶」を応援したい方は、こちらにいいね!をぜひに。
「檜原雅子開墾団」
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戸田さんのお宅にお邪魔して、日当たりのよいテーブルで紅茶をいただき、しばしのんびり。

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